愛するみなさま、こんばんは。
カウンセリングサービスの まえじまようこです。
ブログを読んでいただきありがとうございます。

アメブロ「恋と仕事の心理学」に投稿していました。が、すっかり忘れていました ( ⊙⊙)!!

年度末のこの慌ただしさと、確定申告のせいにしておきます。てへ。

今回は「禁止は欲求を生む」ということについて書いてみました。

「〇〇してはいけない」と言われるほど、〇〇したくなってしまうことってありませんか?

意識すればするほど、そのことが頭から離れなくなってしまったりしますよね。

ダイエット中なんだから、夜中にシュークリームなんて食べちゃダメ!と思えば思うほど食べたくなったり。

彼は既婚者だから、好きになっちゃダメ!と思えば思うほど、彼のことが気になってしまったり。

絶対に開けちゃダメ!と言われたのに、玉手箱を開けてしまったU島T郎さんも。

そう、禁止は欲求を生むのです!


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父の脱走  禁止は欲求を生む

「お父さんがタクシーで施設から帰ってきちゃって」

妹から戸惑った声で連絡がありました。

 

85歳になる私の父はパーキンソン病で、病院に併設された介護施設で今お世話になっています。

 

父は、症状が進むのを少しでも遅らせたいと考えているのでしょう。

まじめな性格もあって、一生懸命リハビリをしているそうです。歩行器を使って、毎日施設内を歩いているとも聞いています。

 

父は、入院して施設に移ってからも一度も家には帰れていません。

症状から、家にはもう戻れないと言われているのです。

 

そんな父が施設を抜け出して、500メートルほど先のスーパーまで歩いて行って買い物をしてきたと言うんです。

上り坂の大きな通りを、歩行器を押して歩いて行ったと言うんです。

 

たくさん買い物をしたあと、お店の人にタクシーを呼んでもらい家に帰ってきたそうです。

 

あわてて妹が施設に連絡をすると、父が施設を抜け出したことに誰も気がついていなかったようでした。

 

途中何事もなくて幸いではありましたが、あのまじめな父がこんなことをするなんて、私は本当に驚きました。想像もつきませんでした。

 

妹は帰ってきた父を見て「悲しくなった」と言っていました。父のことがかわいそうに思えたのでしょうか。

私は不謹慎かもしれないけれど、父の脱走の話を聞いてなんだか嬉しかったのです。

 

いつも自分にたくさんのルールを課して過ごしているまじめな父が、施設を抜け出してまで大好きな買い物をしたなんて。

 

初めて見た父の衝動的な行動に父の純粋さがちらっと見えた気がして、私は嬉しかったんです。

 

私が父のことを、美化していることもわかっています。

施設の方々にはご迷惑をお掛けしてしまい、本当に申し訳なく思っています。父が一番反省してしているはずです。

 

 

施設では、入居者がお金を所持することは禁止されているそうです。きっとトラブルが多いからなのでしょう。

 

父は買い物が大好きなんですね。

体が思うように動いていたころは、母と一緒によく買い物に出かけていました。スーパーでは、自分の欲しいものを自分で見て選んで、カゴに入れていました。

私にも、よくいろんなものを買って送ってくれました。

 

ネットで買い物をするのも大好きな父でした。

毎日のように荷物が届くと、母がこぼしていたこともありました。

趣味の違うものが父から送られてきて、私は困ったことが何度もあります。

 

子供のころ貧しかった経験のある父には、買い物をすることが何よりの楽しみだったのでしょうし、きっと与えることにも喜びを感じていたんだと思うんです。

 

「ちゃんとしなきゃ」とずっと我慢してきた自分を解放してあげる行動をとった父を、私は認めてあげたいと思ったんです。

私だけでも認めてあげたいと思ったんです。

 

短い時間ではあったけれど、ずっとしたかった大好きな買い物ができて父が嬉しかったならよかった、そう思いました。

 

 

「禁止は欲求を生む」

 

〇〇してはいけないと思うほど、〇〇したくなるという心理です。

 

父は大好きな買い物ができないと思えば思うほど、買い物がしたくてしたくて仕方がなかったのでしょう。

 

もう家には帰れませんよと言われたら、家に帰りたくて帰りたくてたまらなくなる気持ちもわかる気がします。

 

自宅にいるのとは違う生活は、ルールも禁止されていることもいろいろとあるでしょう。

自分の欲求を我慢しなければならないこともあるのだと思います。

 

人は禁止すればするほど、その禁止したものが心の中で大きくなっていって、欲求もどんどん大きくなっていきます。

「見ちゃダメ!」と言われれば言われるほど、意識すればするほど見たくなるという心理です。

 

大きく膨らんだ欲求を我慢しきれなくなった結果、ぷちっと何かが切れて脱走してしまった父。

 

結果、今回の父のことから、短い時間なら家に帰ることができるように配慮してもらえることになりそうです。

だって、あれだけ行動できることが証明されたんですもんね。

反省するばかりではなくて、よかったこともあったんです。

 

でもお金のことは、以前より厳しく「禁止!」と言われたそうです。

 

 

私も妹も、父の脱走のことを許しています。

みなさんにご迷惑をお掛けしてしまったのに甘いのかもしれませんが、私たち家族ぐらいは父を理解してあげたいと思うんです。

 

父はスーパーで、みかん、パイナップル、プルーン、芋けんぴ、甘納豆などを買ったのだそうです。

どれも母が好きなものです。

 

父は、母とちょっとだけお茶を飲みたかったのかもしれません。

施設とは違う、心からリラックスした気分を、自分の家で感じたかっただけなのかもしれません。

ささやかな幸せを感じたかったのかもしれません。

 

でも驚いて施設に連絡している妹を見たからなのか「施設に送っていって」と自分から言ったそうです。我に返ったのでしょう。

 

父の脱走は、束の間に無事終わりました。

 

 

今回のことから、禁止から生まれる欲求のエネルギーの強さを私は目の当たりにしました。

歩くことが大変な父が、坂を上って歩いて買い物に行ったのですから。

 

「〇〇してはいけない」思うよりも「私は〇〇したいんだね」と自分の欲求を認めてあげることが大切なのだと思いました。

 

父の家に帰りたい気持ち、買い物が大好きな気持ちにも寄り添って大切にしてあげたいと思っています。

 

あなたが自分に禁止していることって、なんですか?

甘いもの? 好きになってはいけない人? お金を使うこと? 

あなたの中にある欲求を大切にして、まず認めてあげてくださいね。

 

お読みいただきありがとうございました。



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